 | • レポートコード：SRTE54058DR • 出版社/出版日：Straits Research / 2024年10月 • レポート形態：英文、PDF、約120ページ • 納品方法：Eメール（受注後2-3日） • 産業分類：IT |
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レポート概要
グローバルなネットワーク接続ストレージ市場規模は、2024年には473.6億米ドルと評価されました。2025年の543.2億米ドルから、2033年には1627.4億米ドルに達すると予測され、予測期間（2025年～2033年）中のCAGRは14.70%で成長すると見込まれています。
ネットワーク接続ストレージ（NAS）は、複数のユーザーとそのデバイスが集中型ストレージ容量からデータを取得することを可能にします。NASでは、LAN上のユーザーが標準のイーサネット接続を介して共有ストレージにアクセスします。NASデバイスは通常、キーボードやマウスではなく、ブラウザベースのユーティリティで設定および管理されます。さらに、LAN上の各NASは、固有のインターネットプロトコル（IP）アドレスによって定義される独立したネットワークノードとして存在します。NASの最も際立った特徴は、アクセスが容易で、大容量で、比較的安価であることです。NASは、ストレージを1か所に集約し、アーカイブやバックアップ、クラウド層などのタスクをサポートするプラットフォームを提供します。さらに、NASは、オーディオ、ビデオ、ウェブサイト、テキストファイル、Microsoft Officeドキュメントなどの非構造化データも処理します。企業は通常、パーソナルクラウドやプライベートクラウドの基盤としてNASシステムを導入します。
ハイライト
クラウドが導入セグメントを支配
スケールアップNASがストレージタイプセグメントを支配
BFSIがエンドユーザーセグメントを支配
北米が世界市場で最大のシェアを占める
ネットワーク接続ストレージの成長要因
政府によるさまざまな分野でのデジタル化推進の拡大
さまざまな業界におけるデジタル化は、この10年間で極めて急速に進展しました。政府のデジタル化には、市民や企業との関わりにおけるコアな能力や、それらの能力をサポートする組織的な促進要因など、さまざまな側面が求められます。 これらはデジタル化の優先順位を設定するための枠組みとなります。 さらに、政府はデジタルツールを活用して市民や企業とのやりとりを改善しています。 ほとんどの政府は、まず、利用頻度の高いいくつかの業務をデジタル化することから始めています。 英国では、有権者登録など25の必須サービスをデジタル化することで、デジタル変革プログラムを開始しました。
さらに、モバイルプラットフォームでのサービス提供も、政府が市民のデジタル志向や行動に歩調を合わせるための手段のひとつです。中国では、一部の地方自治体が広く利用されているモバイルアプリのWeChatを通じてパスポートやビザの申請を受け付けています。このように、政府がさまざまなプロセスや業務のデジタル化を進めることで、ネットワーク接続ストレージ（NAS）の導入が促進されることが期待されています。企業は、より高速で拡張性が高く、安全性の高いNASソリューションを使用して、データ資産から重要な価値を引き出しています。
インターネットやスマートフォンの普及により、生成されるデータ量が増加
国際電気通信連合（International Telecommunication Union）の推計によると、2019年には41億人以上がインターネットを利用しており、2018年と比較して5.3%増加しています。 インターネットのグローバルな普及率は、2005年の17%弱から2019年には53%超に増加しました。さらに、モバイルデータは世界中のあらゆる地域でより手頃な価格になっており、モバイルインターネットユーザーの増加を後押ししています。インターネットとスマートフォンの普及率が高まるにつれ、ユーザーが生成するデータの量も増大しています。株式会社ドーモの調査によると、世界中のインターネットユーザーが毎日生成するデータの量は約2.5京バイトに上ると推定されています。この膨大なデータを安全に保存する必要があるため、NASソリューションに対する需要が高まっています。
抑制要因
データセキュリティに対する懸念の高まり
NASシステムにおけるセキュリティ侵害の防止や回復は、重要な課題のひとつです。NASシステムへの認証されていないアクセスにより、攻撃者はデバイス内のあらゆるデータにアクセスすることが可能になります。攻撃者は脆弱性を悪用して、デバイスのセキュリティや、デバイスに保存されている情報の機密性を完全に侵害することができます。さらに、NASドライブが露出していると、攻撃者は詐欺をより巧妙に行うことができます。NASデバイス上のファイルがウイルスに感染すると、NAS環境内の他のファイルに感染が広がります。さらに、ウイルスが即座に特定され駆除されない場合、NASデータがバックアップされるたびに、ウイルスが再感染のサイクルを開始します。そのため、データセキュリティに関する懸念が市場の成長を妨げています。
市場機会
ハイブリッドクラウドストレージソリューションの採用拡大
ハイブリッドクラウドストレージソリューションは、オンプレミスインフラ、プライベートクラウドサービス、パブリッククラウドで構成される、コンピューティング、ストレージ、サービスの混合エコシステムであり、Amazon Web Services（AWS）やMicrosoft Azureなどのさまざまなプラットフォーム間の連携が可能なソリューションです。ハイブリッドクラウドインフラは、データセンター内のパブリッククラウド、オンプレミスコンピューティング、プライベートクラウドを組み合わせたものです。ハイブリッドクラウドストレージの主な価値は、急速に進むデジタルビジネスの変革をサポートすることです。ハイブリッドクラウドの主な利点は俊敏性です。
多くの組織は、競争優位性を獲得するために必要な俊敏性を実現するために、パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミスのリソースを組み合わせなければなりません。例えば、Red Hatの「2020 State of Enterprise Open Source」調査で950人のITリーダーを対象に実施したアンケートでは、56%が今後12か月間にコンテナをより頻繁に使用する予定であると回答しています。ハイブリッドクラウドストレージソリューションでは、NASシステムがサーバーに大量のデータを保存する必要があります。これは、今後市場が成長する機会を提供することになります。
地域別分析
北米：市場シェア19.54%を占める主要地域
北米は世界市場に最も大きく貢献している地域であり、予測期間中にCAGR 19.54%で成長すると予測されています。北米は、エンドユーザー産業における技術的に進歩した製品の早期採用により、予測期間中にネットワーク接続ストレージ市場で急速に成長すると予測されています。ネットワーク接続ストレージと接続デバイスの利用拡大が、北米のネットワーク接続ストレージ市場の成長を促進しています。自動車、製造、航空宇宙、電子産業などの大手企業は、予測期間における北米のIoTセンサー市場に大きな機会をもたらしています。さらに、Dell EMC、Cisco Systems Inc.、Google、Box Inc.などのネットワーク接続ストレージで事業を展開する主要企業の存在が、北米のネットワーク接続ストレージ市場の成長を促進しています。例えば、2019年1月には、バッファロー・アメリカズがTS7000シリーズの後継機となる新製品「Tera Station 5010シリーズ」を発売しました。このシリーズには、12ベイラックマウントTS51210RHモデルが明確に設計されています。この新モデルにはハードドライブが搭載されており、TS7000よりも性能が向上しています。
ヨーロッパは予測期間にわたって18.85%のCAGRで成長すると推定されています。ヨーロッパ地域は、英国やフランスなどの市場の急速な成長により、市場成長の大きな可能性を提供しています。ヨーロッパ諸国の中でドイツが最大のシェアを占めており、予測期間中も優位性を維持すると見込まれています。ヨーロッパは予測期間中に著しい成長を示すと予想されています。さらに、この地域のBFSIセクターは今後数年間で潜在的な顧客になると見込まれています。例えば、日立データシステムズ社はサンタンデール銀行およびテレフォニカと提携し、ヨーロッパの銀行業界向けに5Gユースケースの開発を行っています。ユースケースの1つには、日立コンテンツプラットフォームに基づく5Gストレージと低遅延ストレージソリューションが含まれています。欧州委員会の電波スペクトル政策は、電波の最大限の活用に役立っています。さらに、5Gに対するECの共同アプローチは、投資に適した条件の下で5Gネットワークに電波スペクトルを割り当てる現実的な措置を含むベストプラクティスを定義するツールボックスを活用しています。欧州委員会は、非常に大容量の固定および無線ネットワークの展開を促進することを目指しています。
アジア太平洋地域のネットワーク接続ストレージ市場は有望な段階にあります。消費者の先進技術製品への傾倒が高まっているため、この地域のネットワーク接続ストレージ市場は間もなく活況を呈するでしょう。インド、中国、韓国、日本などの国々の政府は、ネットワーク接続ストレージを使用する技術の開発に率先して取り組んでいます。さらに、アジア太平洋地域は今後数年間、大きなビジネスチャンスが期待されています。2020年7月、Googleはインドに100億米ドルを投資する計画を発表しました。パートナーシップや株式投資を通じて、インド全土のデジタル化を加速させることを目的としています。これは、この地域が主要企業にとって新たな市場機会を開拓することを示しています。さらに、この地域のITおよび通信業界は、アジア太平洋地域で最も急速に成長する業界となる見通しです。スマートフォンとインターネットの普及率が上昇していることが、市場の成長を後押ししています。
セグメント分析
展開に基づく
クラウドセグメントは最大の市場シェアを占めており、予測期間にわたって19.63%のCAGRで成長すると予測されています。クラウドベースのNASは、バックアップやアーカイブに頻繁に使用されます。クラウドベースのNASの重要な利点は、クラウド内のデータにいつでもどこでもアクセスできることです。クラウドベースのNASの主な欠点は、データ転送速度（DTR）がデータにアクセスするネットワーク接続の速度に制限されることです。さらに、クラウドNASは、インフラを簡素化し、柔軟な展開オプションを提供しながらコストを削減するために、クラウドコンピューティングを使用しています。ほとんどのクラウドNASサービスソリューションは、Amazon Web Services（AWS）やMicrosoft Azureに似たクラウド環境で動作します。このNASは、一般的なエンタープライズNASの機能を提供しながら、容易に拡張可能なクラウドストレージをストレージの中心的なソースとして利用しています。
オンプレミスソフトウェアは、社内サーバーハードウェア、ソフトウェアライセンスへの資本投資、社内ITサポートスタッフ、および統合期間の延長が必要なため、クラウドソフトウェアよりも高価です。しかし、ソフトウェアの全インスタンスが組織の敷地内に残るため、オンプレミスソフトウェアの方が安全であると考えられています。ICTインフラに多額の投資を行っている企業は、オンプレミスソリューションを採用しています。しかし、企業はコスト効率の高い業務運営を行うために、オンプレミスからクラウドベースのソリューションへと移行しつつあります。その結果、オンプレミスセグメントは今後数年間で需要が減少すると予想されています。
ストレージタイプ別
スケールアップNASセグメントは市場で最も大きなシェアを占めており、予測期間中に年平均成長率18.93%で成長すると予測されています。 スケールアップNASソリューションは一般的に、小規模および中規模のオフィス、家庭、教育機関、ホテルなど、比較的小規模なデータ生成量である場所に設置されます。 これらの場所では、データの保存が唯一満たすべき要件となります。同様に、スケールアップNASソリューションは、スケールアウトソリューションよりも低コストで利用できます。 スケールアップNASデバイスは、以前は個別に管理および設定されていた個別のファイルサーバーを持つ企業に恩恵をもたらしました。 スケールアップNASでは、より多くの需要に対応できるように設定されているため、既存のシステムにドライブを追加することができます。
スケールアウトNASは、構造化データおよび非構造化データの爆発的な増加と、今日のワークロードのパフォーマンス要求に対応します。スケールアウトNASは、ストレージ容量を強化する先進的な構造です。そのために、ディスクスペースの総容量を増強し、強化します。スケールアウトNASアーキテクチャは、クラスタ化されたコンポーネントの優れた価格と性能の恩恵を受け、業務を中断することなく運用を支援し、効率性と俊敏性を高めるためのポリシーベースの管理を採用しています。データのサイズと容量の大幅な増加により、スケールアウトNASストレージタイプの需要が増加しています。
エンドユーザーをベースにすると
BFSIセグメントは市場に最も貢献しており、予測期間にわたって年平均成長率20.15%で成長すると予測されています。BFSI（銀行、金融サービス、保険）業界は絶えず進化し、金融業界に自動化と効率化をもたらしています。銀行は、銀行のすべてのサービスに登場しているクラウド・ストレージ・サービスに必要な貴重なデータの損失を回避するために、複雑なリスク分析に乗り出しています。BFSI 業界では、データとアプリケーションのセキュリティと管理がこれまで以上に重要視されるようになっているため、ネットワーク接続ストレージに対する需要が高まっています。
過去10年間で、膨大な量のデータとより高速な伝送のニーズが、ネットワークと通信において広範な接続が必要とされるようになったことで、著しい成長を促してきました。ITと通信インフラの重要な要素であるメモリは、デバイスに保存できるデータ量と、転送、処理、アクセス速度を決定します。ネットワーク接続ストレージは、ネットワークメディアに直接接続されたデバイスを使用します。各デバイスにはIPアドレスが割り当てられ、ゲートウェイとして機能するサーバーを通じて、または複数のクライアントから直接アクセスすることができます。
ネットワーク接続ストレージ市場における主要企業の一覧
- Drobo Inc.
- NetApp
- Hewlett Packard Enterprise Co.
- Hitachi Ltd.
- Dell Technologies Inc.
- IBM Corp.
- Cisco Systems Inc.
- Microsoft Corporation
- Western Digital Corp.
- Alphabet Inc.
最近の動向
- 2023年2月 – Arrotrack Technologiesは、完全に構成可能な新しいリモートNASクラウドストレージシステム「Storaxa」を発表しました。Arrotrackによると、この提案されたホームクラウドストレージシステムは、TrueNAS-SCALEとOpenWRTを搭載したオープンソースシステムで、RAID 0、1、5、6、10、WiFi 6、2.5ギガビット/秒（Gbps）の接続を消費者に提供します。
- 2023年2月 – Synologyは、家庭および小規模オフィス向けの基本ストレージサーバーの「バリュー」シリーズに、新しい2ベイストレージソリューションであるDiskStation DS223ネットワーク接続ストレージ（NAS）システムを導入しました。直感的で使いやすいデータ管理ツール一式を提供しており、急速に拡大するデータを管理するのに役立ちます。
ネットワーク接続ストレージの市場区分
樹脂別（2021年～2033年）
- クラウド
- オンプレミス
ストレージタイプ別（2021年～2033年）
- スケールアウトNAS
- スケールアップNAS
エンドユーザー別（2021年～2033年）
- BFSI
- ITおよび通信
- ヘルスケア
- 小売
- メディアおよびエンターテインメント
- その他
目次
エグゼクティブサマリー
調査範囲とセグメンテーション
市場機会評価
市場動向
市場評価
規制の枠組み
ESG動向
グローバルネットワーク接続ストレージ市場規模分析
- グローバルネットワーク接続ストレージ市場紹介
- 樹脂別
- 紹介
- 樹脂別金額
- クラウド
- 金額
- オンプレミス
- 金額
- 紹介
- ストレージタイプ別
- 紹介
- ストレージタイプ別金額
- スケールアウトNAS
- 金額
- スケールアップNAS
- 金額
- 紹介
- エンドユーザー別
- 導入
- エンドユーザー別
- BFSI
- 金額別
- ITおよび通信
- 金額別
- ヘルスケア
- 金額別
- 小売
- 金額別
- メディアおよびエンターテイメント
- 金額別
- その他
- 金額別
- 導入
北米市場分析
ヨーロッパ市場分析
アジア太平洋市場分析
中東およびアフリカ市場分析
中南米市場分析
競合状況
市場関係者の評価
調査方法
付録
免責事項
